おむつも替えた、授乳もした、なのに泣き止まない赤ちゃん……
一体どうしたらいいの?と深夜に頭を抱えた経験はないでしょうか。
海外では夜泣きは放置するって聞くから、うちもやってみようかなぁ?
ちょっと待って!実はそれにも正しい手順があるんです!
この記事では、夜泣きに悩んでいる時にやってはいけないこと・おすすめの正しい対策を専門家が解説します。
夜泣きに悩んでいるが、何から手をつけていいか分からないという方は読んでみてください。<出典:CISA>
絶対にやってはいけない赤ちゃんの夜泣き対策3選
NG1:泣いている赤ちゃんをいきなり放置する
いきなり赤ちゃんを放置しても、夜泣きは止まりません。
なぜなら、授乳・抱っこなど親のサポートが強い寝かしつけで寝ている子は、夜中起きた時も同じ寝かしつけを求めるからです。
サポートなしに一人で寝たことがないのに、夜中だけ一人で寝ろと言っても無理な話。
準備を整えた上で、夜中だけでなく就寝時の寝かしつけから変えることが大切なんです。
無闇に泣かせるのは夜泣きが長引くもとだよ〜
NG2:泣いたらすぐに抱き上げる
赤ちゃんが泣き出したとき、ついすぐに駆けつけて抱っこしていませんか?
実は赤ちゃんも大人と同じように、眠りが浅い時に寝言を言います。まだ話せない赤ちゃんの寝言はもちろん泣き声。これを「寝言泣き」といいます。この時すぐに保護者が抱き上げることによって、逆に赤ちゃんを起こしている場合があります。
月齢に応じて30秒〜3分ほど様子を見てみましょう。また眠ってくれることがあります。
NG3:寝返り防止グッズなどを使う
寝返りを始めた時期は、ひっくり返っては戻れなくて泣く…という夜泣きが頻発します。
これをなくすために寝返り防止グッズ(クッション/ベルトで固定/ペットボトルを置くなど)の使用はおすすめできません。赤ちゃんの寝床の中には何も入れないというのが原則です。窒息のリスクになるため、これらのグッズは使わないようにしましょう。
寝返りは、赤ちゃんの成長段階で通る道です。寝返りしまくって大変な時は、日中の遊びの時間にママが補助してたくさん練習をしましょう!
また、うつ伏せで寝てしまった時は、眠りが深くなる10〜15分後くらいを見計らってあお向けに戻してあげましょう。
夜泣きの主な原因
そもそもなぜ夜泣きするのでしょうか?
夜泣きの原因は、以下の4つに大きく分けられます。
- 生活リズム
- 月齢
- 寝室環境
- 寝かしつけ方法
生活リズムによる夜泣き
赤ちゃんの起床・就寝時刻は定まっていますか?
毎日バラバラだったり、23時に寝て9時に起きる…というような遅寝遅起きの生活リズムになっている場合は、それを早寝早起きに直すだけで夜泣きが減る場合があります。
赤ちゃんには、日の出とともに目覚め、暗くなったら寝るという原始のリズムがあっているのです。
月齢による夜泣き
赤ちゃんは成長するにつれて徐々に夜間まとまって眠るようになってきます。
ところが、順調に寝られるようになったと思っても急に寝つきにくくなったり、夜中に何度も起きるようになることがあります。「睡眠退行」と呼んだりする、成長に伴うねんねの乱れです。
2ヶ月 体内時計の発達
体内時計ができていく過程で昼夜逆転してしまうことがよくあります
3〜4ヶ月 睡眠の発達
胎児の睡眠サイクルから乳児の睡眠サイクルへと変化していく過程。よく寝ていた子が急に寝られなくなる「魔の3ヶ月」などと言われるのもこの頃
6〜10ヶ月 運動機能の発達
寝返り・ハイハイ・お座り・つかまり立ちなど、何か新しい動きができるようになる前後は睡眠が乱れやすい
1歳〜1歳半 分離不安
保護者から離れることに強く抵抗する
睡眠退行の時期は赤ちゃんにより様々。全くない子もいれば、複数回くることもあります。
寝室環境による夜泣き
暑い・寒い・うるさい・眩しいなどなど、赤ちゃんが寝づらくなる環境は改善しましょう。
そんなのやっとるわ!と思っても、大人にとって快適な環境とは少々異なりますので、このあとの赤ちゃんがよく寝る安全で快適な寝室環境の作り方の章をご覧ください!
寝かしつけのクセによる夜泣き
赤ちゃんも生後6ヶ月頃になると、レム睡眠・ノンレム睡眠のサイクルが出来上がってきます。
授乳・抱っこなど親のサポートが強い寝かしつけ方法で寝ている子は、夜中に起きてもその寝かしつけ以外の眠り方を知りません。そうすると、眠りが浅くなるたびに就寝時にしてもらった寝かしつけを求めて泣いてしまうのです。
ねんねトレーニングを通して、就寝時に授乳・抱っこなどに頼らず自力で寝られるようになると、授乳が必要なタイミング以外は夜中も自分で再入眠できるようになります。
夜通し寝ている子というのは、夜中起きないのではなく、起きても自分で眠れている子なのです。
赤ちゃんの夜泣き改善を4ステップで専門家が解説
赤ちゃんの夜泣き改善は、
- 生活リズムを改善する
- 寝るまでの流れを一定にする
- 寝かしつけ方法を変更する
という流れで行います。
①朝は決まった時間に日光を浴びる
夜寝付けない赤ちゃんほど、早起きが大切です。
毎朝だいたい同じ時間(6〜7時)に起きて、カーテンを開けましょう。それによって生活リズムが整い、自然と夜がきたら眠くなるようになります。
②疲れすぎる前に寝かせる
赤ちゃんは疲れすぎても眠れません。
実は「夜寝て欲しいから、お昼寝させすぎないようにしよう」というのは逆効果!
寝かせるタイミングを逃すと、疲れすぎてギャン泣きして余計寝られない…という負のループに。
上の表を参考に、適切な回数お昼寝させてあげましょう。
③ねんねルーティーンを決める
赤ちゃんに寝る時間を伝えるためには、寝るまでの流れを毎日同じにすることもとても有効です。
まだ言葉も通じないし、ましてや時計も読めない赤ちゃんですが、毎日同じ行動を同じ順番で繰り返すことにより寝る時間が近づいてきたことを覚えてくれるようになります。
お風呂に入る時間もポイントです。人は温まった体が冷めていくときに眠くなります。
その変化を利用して、寝る1時間前にお風呂に入りましょう。湯上り直後だとポカポカすぎてすぐには寝付けません。
④寝落ちさせずにベッドに置く練習をする
寝かしつけは抱っこユラユラ?授乳?
赤ちゃんが寝てからそーっとベッドに下ろす…という寝かしつけをしているなら、まずは起きているうちにベッドに下ろしてみましょう。
泣いたら、声かけ→トントンなでなで→座って抱っこ→立って抱っこ→抱っこユラユラ→授乳/ミルクと、最終手段の授乳にいくまでに段階をふんで徐々にレベルアップしてみましょう。各段階は1分でも構いません。
初めのうちは毎日授乳まで行って当然!
そのうち「あれ?なんか今日は抱っこしなくてもいけるかも!」なんて日が来ますよ◎
ただしこの方法はマイルドなぶん改善まで長時間かかります。一気に改善したい方はねんねトレーニングをすることをお勧めします。
専門家のサポートのもとネントレを頑張るのは精神的にもおすすめ!個別のねんね相談では各家庭に沿ったアドバイスをさせていただきます◎
赤ちゃんがよく寝る安全で快適な寝室環境の作り方
就寝してからも頻繁に起きるようなら、赤ちゃんにとって寝苦しい環境になってしまっているかもしれません。赤ちゃんに合わせた寝室環境を作りましょう。
室温20℃、湿度40〜60%にする
赤ちゃんは涼しい部屋が好き。赤ちゃんの寝室は、大人がひんやりと感じるくらいが適温です。
夏は25℃、冬は20℃を目安にします。エアコンを適切に使用し、乾燥する時は加湿器も併用しましょう。
部屋の中でも温度が違いますので、ベビーベッドのそばに温湿度計を置いておくと便利です。
物音で起きる時はホワイトノイズ
ホワイトノイズは雑音をかき消してくれる効果があります。
アプリもありますし、youtubeでも流せますが、継続して使っていきたいと思ったら専用のマシンを使うのが便利です。
このDreameggにはいくつか種類がありますが、コードレスのタイプにすればベビーカーでのお昼寝時に荷物入れからホワイトノイズを流す…という使い方ができておすすめです。
柔らかい寝具には要注意!オススメはベビーベッド
赤ちゃんと大人用のベッドで寝ていませんか?
実は大人用の寝具は赤ちゃんにとって柔らかすぎ。顔が埋まって窒息するなどのリスクが高く、オススメできません……!
きちんと乳児規格の寝具を使うようにしましょう。一番いいのはベビーベッド!安全面ではピカイチです。
2歳以降も長く使えるベッドもあるよ!
もっと詳しい解説やおすすめのベビーベッドはこちらの記事をどうぞ!
早起きさんは窓やドアを遮光しよう
春〜夏にかけてよくあるのが早朝覚醒。
日の出とともに赤ちゃんが起きてしまう時は、寝室を一筋の光もなく遮光するのがおすすめです。
我が家は窓ガラスに遮光シート、引き戸の隙間は遮光マスキングテープを工夫して塞いでいます!
赤ちゃんの夜泣きが改善されない時の対処法3選
とにかく離れて気持ちを落ち着ける
何をしても泣き止まない赤ちゃんにイライラが止まらないこともありますよね。私も何度も気が狂いそうになりました……。
そんな時はとにかく赤ちゃんの安全を確保してその場を離れてください。旦那さんが寝てたら叩き起こします。
大きく深呼吸をして、気持ちを落ち着けましょう。
生後3ヶ月までなら「5S 」を試してみる
生まれたばかりの赤ちゃんにとっては、外の世界は「広すぎ、 静かすぎ」。
子宮の中の環境に近付けることによってギャン泣き赤ちゃんを落ち着かせることができます。
アメリカの小児科医ハーヴェイ・カープ氏が提唱した赤ちゃんをあやす【5S】を試してみましょう。
おくるみ | Swaddling |
横向き・うつ伏せだっこ | Side or stomach position |
シーシー音 | Shushing |
小刻みに揺らす | Swinging |
おしゃぶり | Sucking |
詳しくはこちらの記事で解説しています!↓
睡眠のプロに無料でLINE相談してみる
個々の状況を解決するには人に相談するのが一番。
親や先輩ママに聞くと「そのうち寝るようになるよ〜」「辛いのは今だけだから頑張れ!」などと言われがち。ですが夜泣きには科学的根拠のある改善策があります!どうしても困ったらプロに相談するというのもひとつの手です。
私は小児スリープコンサルタントとしてねんねのお悩み相談に乗っています。気軽にLINEしてみてくださいね。
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赤ちゃんを揺さぶらないで!
赤ちゃんは激しく揺さぶられると、頭を支えられず脳に損傷を起こす危険があります。これを乳幼児揺さぶられ症候群といい、重い障害が残る可能性や、命を落とすこともあります。
どんなにイライラしようとも、赤ちゃんを揺さぶったり、投げつけたり、叩いたりしてはいけないということを忘れないようにしてください…!
乳幼児揺さぶられ症候群は、誰が見ても危険だと思うほど赤ちゃんを揺さぶると起こるものなので、日常的なあやし(上記の5Sなど)で揺れることは問題ありません。怖がりすぎなくて大丈夫です!
揺さぶってしまったらすぐに病院を受診しよう
もし赤ちゃんを揺さぶってしまったり、誰かに赤ちゃんを揺さぶられてしまった時は、かかりつけの小児科か、最寄りの救急センターに連絡してください。
言いにくいけど、正しく状況を伝えてくださいね。みんな味方だよ
赤ちゃんが泣くのはママのせいじゃない
赤ちゃんの泣き声って、本当にママを焦らせますよね。
泣き止まないと「おっぱいが足りないんじゃないか」「私の抱っこが下手なのかな」、ちょっとほっとこうと思っても「本当に具合が悪かったらどうしよう」とソワソワ。
でも赤ちゃんが泣く本当の理由なんて誰にも分かりません。理由もなくギャン泣きが止まらない黄昏泣きなんてものもあります。
赤ちゃんが泣くのは誰のせいでもない。
ましてや、赤ちゃんはママを責めたりしません。
責任感に押しつぶされないように、甘いものでも食べて少しでもリラックスしてくださいね。
まとめ
夜泣き改善のための4ステップ
- 朝は決まった時間に日光を浴びる
- 疲れすぎる前に寝かせる
- ねんねルーティーンを決める
- 寝落ちさせずにベッドに置く練習をする
夜泣きを改善するポイントは実は日中の過ごし方にもあるということが伝わったでしょうか?
ぜひ①から試してみてくださいね!
応援してます!!
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