育児用品の中でも「いる・いらない」の意見が分かれがちなベビーベッド。
「寝かせたら泣くから結局物置になった」って先輩ママに聞いたけど…
なんて方もいるかもしれません。
ベビーベッドはあった方がいいよ〜!
この記事では、
- ベビーベッドを使うべき理由
- ベビーベッドのメリット・デメリット
- ベビーベッドを選ぶときのポイント3つ
- おすすめのベビーベッド
について、赤ちゃんの睡眠の専門家が解説していきます。
ベビーベッドは安全のために必要です!
まずは結論から。ベビーベッドを使うことをおすすめします!
その最大の理由は安全性。
実は、就寝時に死亡する不慮の事故が毎年多数起きているんです。
0歳児の不慮の事故1位は「就寝中の窒息」
0歳児はどのような理由で亡くなってしまうのでしょうか。
不慮の事故が原因のうち、転倒1%、交通事故6%……しかし実は一番多いのは就寝中の窒息死。なんと32%と全体の約1/3を占めています。1
いきなり怖い話をしてごめんなさい!
でも大切な赤ちゃんを守るために知っておいてほしいことなんです。事故を防ぐために、就寝時の環境を整えることがとっても重要です。
大人用の寝具は危険がいっぱい。赤ちゃん専用のものを使用しよう
赤ちゃん用の敷布団やマットレスは、大人用に比べて固く作られています。
柔らかいと顔がマットレスなどに埋まった時、鼻や口が潰されて息ができなくなるためです。また掛け布団などが顔を覆ったり、首に巻き付いてしまっても赤ちゃんは逃げられません。まだ自分の体をうまくコントロールできない赤ちゃんは、何かのはずみに危険な体勢になってもそれを自力で戻すことはできません。
なので大人用の寝具で一緒に寝ることは推奨できないんです。
0歳児は「同じ部屋、別の寝床」で就寝することが推奨されています。
大人用ベッドからの転落も危険
大人用ベッドで添い寝することの危険性は他にもあります。
- 転落の危険性
—転落そのものの事故
—転落のケガ防止にと床に置いていたクッションに埋もれて窒息 - 転落防止用のベッドガードに挟まる
(ベッドガードは1歳半からしか使えません) - ベッドと壁の隙間に挟まる
- 大人が体で潰してしまう
またまた怖いことばかり書いてすみません……。これらは全部実際に起きた死亡事故なんです。2
このように大人用ベッドで0歳児と添い寝をするのは危険がたくさん。それをいちいち気にしていたら親も安眠できません。お互いの健康な睡眠のためにはベビーベッドをおすすめします!
ベビーベッドのメリット
ベビーベッドは安全面では最強です。中に掛け布団など何も入れなければ窒息や転落に怯えなくていいですし、他にもメリットがあります。
- 兄弟やペットがいる場合も安全
- ほこりも立ちにくく衛生的
- 授乳しながら寝かせる「添い乳」はクセになりやすく、夜泣きを引き起こす原因になることがあるが、ベビーベッドだとそもそも添い乳しない
- 泣き止まなくて「もう無理ーーー!!!」ってなった時もしっかり柵を上げれば安全に赤ちゃんから離れることができる
- オムツ替えなどもベビーベッドですれば腰痛持ちにも安心
最後は意外と侮れません。毎日毎日十数回と屈んでおむつ替えしてたら、確実に腰痛くなりますからね…!!
ベビーベッドのデメリット
デメリットはあえて言うなら
- 柵を上げ忘れる可能性がある
(柵上げた!?と寝ぼけて飛び起きたことあり) - 部屋が狭くなる
といったところでしょうか。
ベビーベッドで本当に寝てくれるのかな、、という不安があるかもしれませんが、寝かしつけの適切なタイミングと環境を整えれば大丈夫!
ベビーベッドを選ぶポイント4点
では実際にベビーベッドを選ぶ際に考えたいポイント4点はこちらです。
- ベビーベッドのサイズ
- 床板の高さ調節
- 通気性
- 安全性(PSCマーク・SGマーク)
順に解説していきます!
ベビーベッドのサイズ
ベビーベッドの大きさは、日本製では基本的には2種類です。
- 120cm×70cmのレギュラーサイズ
- 90cm×60cmのミニサイズ
ベビー布団もこの2サイズのものが一般的です。海外製品だともっといろいろなサイズがありますが(IKEAなら120×60cmなど)上記のサイズのものにしておけば量販店でシーツなどが買い足しやすいのでおすすめです。
おすすめは圧倒的にレギュラーサイズです。ミニサイズはあっという間に狭くなってしまうため、すぐ次の寝る場所を考えなくてはなりません。
セルフねんねの習慣をつけたい人はぜひレギュラーサイズを検討してください。
里帰り出産の間だけ使うなど、一時期のみの使用であればミニサイズでも問題ありません。
私は何も考えずにお下がりのミニサイズを使って後悔しました…
床板の高さ変更・柵はスライド式か
赤ちゃんの成長の度合いに合わせて、ベッドの床板の高さを変える必要があります。
ねんね期は一番高くしてお世話しやすいように、つかまり立ち以降は低くして転落を防ぐように、と少なくとも2段階は調節できるものが必須です。
また、海外のおしゃれベビーベッドは柵の上げ下げができないものも多いです。
もともと別室で寝る文化だと寝かしつけた赤ちゃんをそーっと下ろす…ということをしないため、柵が固定でも床板が低くくても問題ないんですね。
通気性は充分か
続いて気にして欲しいのが通気性です。
最近メッシュタイプのベビーベッドを使う人もよくいます。
が、エアコンを入れてもきちんと中まで空気が循環せず、赤ちゃんが寝苦しくて起きるケースがよくあります。「高さが変えられず深いところに赤ちゃんを下ろすのが大変」という声もコンサルをしているとよく伺います。
昔からある木製の柵で囲われたベビーベッドがおすすめです。
PSCマーク・SGマークは付いているか
ベビーベッドの安全性を確認するには、PSCマーク・SGマークが付いているかをチェックしましょう。
SGマーク……一般財団法人製品安全協会が定めた、製品の材質や構造、使い方などが私たちの命や体に危害を与えないかどうかの基準に適合したことを証明するマークです。
PSCマーク……経済産業省が定めた、消費者の生命・身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多い製品について国の定めた技術上の基準に適合したことを証明するマークです。
ベビーベッドは、2019年に起きた死亡事故をふまえて安全基準が見直されました。2019年11月15日付けで新基準が適用されています。お下がり・中古品のベビーベッドを使う際などは充分注意してください。
おすすめのベビーベッド
ベビーベッドが敬遠される理由の一つに「2歳までしか使えない」というものがあります。
実は、ジュニアベッドとして長く使える商品もあるんです!
そんなベビー・ジュニアベッドのおすすめ3選をご紹介します。
安心の日本製!キンタローの『ベビージュニア DX180 ネオ』
こちらのベビーベッドは、ジュニアベッドに組み替えてなんと12歳まで使えるんです!コスパいい〜。
ジュニアベッドに使う分のパーツは別梱包で届くので、必要な時までそのまましまっておけます。
ベビーベッドとしての機能も完璧で、柵が細めの丸棒なのも嬉しいポイントです!赤ちゃんって寝ながら動き回ってガンガン柵に頭ぶつけたりするので、角があると心配になります。
和歌山県の工場で生産されています。
仕様 | |
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サイズ | ■ベビーベッド 外寸:長さ125×幅78×高さ99cm 内寸:長さ120×幅70cm ■ジュニアベッド 外寸:長さ185×幅95×高さ78cm 内寸:長さ180×幅90cm |
床板 | ■ベビーベッド MDF張床板 (床板の耐荷重:約60kg) ※オプションでひのきすのこに変更可能 3段階調整(上段約51.5cm 中段約41.5cm 下段約21cm) ■ジュニアベッド 布地張床板 (床板の耐荷重/約55kg) |
素材 | 主材:天然木/合板 |
その他 | ベッドガードなし |
組み合わせ次第で10年使える!ホップルの『bébéd(ベベッド)』
こちらのベッドはとにかく可愛い&オプションで色々組み替えられるのがおすすめポイント。まず↑のbebedだけでも、5歳まで使えるジュニアベッドにできる上、別売りのデスクを組み合わせれば160cmのベッドにまでなるんです!
デスクはその頃にはもう小さくなってしまっているはずなので、なんてちょうどいい設計なんだと感動しました……!
しかもホップルハウスというフレームのおうちと組み合わせれば、夢のように可愛いベッドが作れちゃうのです!!これはマジで可愛いのでぜひ公式ページを見に行ってみてください。悶絶します。
惜しむらくは柵の開閉ができないこと。それさえあれば100点なのに!というベッドです。
仕様 | |
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サイズ | 長さ126cm×幅77cm×高さ85cm |
床板 | 2段階調節(上段45cm・下段28cm) 耐荷重:50kg |
素材 | ヨーロッパビーチ材・合板・水性ウレタン塗装 |
その他 | 1年保証あり |
おしゃれすぎる!Booriの6歳までベビーベッド『ジャズ』
柵を組み替えて0〜6歳まで使える、オーストラリアのブランド「ブーリ」のベッド「ジャズ」です。
6歳までベビーベッドのシリーズには他にも「アリス」「ナッティ」という種類がありますが、どちらも柵が固定で動かせません。
また「スレイ」という曲線が美しいベッドもありますが、その分壁にピタッとつけて置けないので日本では邪魔になりそう……。「ジャズ」がおすすめです。
仕様 | |
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サイズ | 外寸:長さ139cm×幅77cm×高さ93cm 内寸:長さ133cm×幅70cm |
床板 | すのこ床板 (床板の耐荷重:170kg /専用マットレス使用時) 2段階調整 (最下段:25cm 最上段:45cm) |
素材 | オーストラリア産アロカリア材 |
その他 | 2年保証あり ベッドガードは別売り |
まとめ
ベビーベッドについて、こどもの睡眠の専門家としての意見は…
- 0歳児は「同室・別の寝床」推奨
- 大人用ベッドは赤ちゃんにはキケン!
- 部屋が狭くなっても使って欲しい!
車に赤ちゃんを乗せるならチャイルドシートを買うのに、睡眠環境については軽視されているなあ…と感じます。なんせ就寝中の窒息事故は交通事故の5倍以上。ぜひ安全な寝床で赤ちゃんをお迎えして欲しいなと思います!ではまた。
ベビーベッドが物置と化してしまった人も大丈夫!
ねんね相談peasleeでは、
- ベビーベッド、せっかくあるのに使えてない…
- ベビーベッドでちゃんと寝て欲しい
- 背中スイッチ敏感すぎて置けませんけど!?
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